目まぐるしくジャンルを渡っていくクセに、ツギハギ感を感じさせない謎の統一感も凄まじい。
スラッシーなリフと共に「ニャーニャニャニャニャァ♪」とアッタマ悪そうな裏声が入り、ハイテンションかつ悪ノリ全開で始まる#3「Nearly Dead Bat Make-Up」。メタルと思わせ気が付けばファンク、と思えばゴシックメタル?・・・翻弄される聴き手をよそに、『Be!Obceane!Be,Be Aggressive!』 の掛け声があっけらかんと響く。
一方グロウルとダークなメタルサウンドで幕を開ける#6「Get Ready To Sweep」は始終シリアスで、コンセプチュアルなプログレメタルを感じる一曲。なめらかに表情を変える曲調に痺れます。
・・・かと思えば、#9「Human Beat Box Deluxe」は、いわゆる「全部俺の声」。人力ブレイクビーツっていうか何やってんすかAlexisさん・・・!
・・・そんなこんなで、曲ごとでも随分と表情が違います。
ポップですら「異質な要素」として飲み込む、カオティックの真髄が光る逸品。
【for fan of what ?】
カオティックハードコアが好きなら飛びついて損なしです。冒頭の通り、Mike Patton、椎名林檎に反応した方も是非。
女性Vo.のキャラ立ちとごった煮感と言う意味では、Diablo Swing Orchestraに通じるものもあります。
【曲リスト:】
01.Intrusion
02.Esthete Piggie
03.Nearly Dead Bat Make-Up
04.Cadavre Exquis
05.Pussy Worship
06.Get Ready To Sweep
07.Yo-Yo Yes Then No
08.Only Some Shitty Chemical Stuff
09.Human Beat Box Deluxe
10.Feat.Me Feat.Us
11.Be My Idol Then My Fall
12.Serie Z I
13.Serie Z II