経済学者によると、アルバムタイトル「The Good Life」(ザ・グッド・ライフ)の意味は、富裕な生活ではなく、よりシンプルでより満足できる生活のこと。(参考:Robert Skidelsky / Edward Skidelsky共著"How much is enough? Money and the good life"『じゅうぶん豊かで、貧しい社会』、村井章子訳、筑摩書房、2014年。 Martha Nussbaum/Amartya Kumar Sen編著"The quality of life"『クオリティー・オブ・ライフ: 豊かさの本質とは』、 里文出版、1993年。)
アルバムのタイトル曲「The Good Life」は、企業や消費者の観点ではなく、人生を思う存分生きたい個人の観点から、財政危機とそれがもたらす結果について取り上げている。
"While the Doers ain’t caught we play a different game. We lead the Good Life."
(悪者は捕まらないが、我々は別のゲームをプレイする。つまり、グッド・ライフを満喫するのだ。)
アルバム発表前にシングル「Pictures of Me」をリリース。Neil Postman(参考文献:Neil Postman / Steve Powers 共著「How to watch TV」1992年)などに触発されたこの曲は、画像の威力について取り上げている。曲が取り上げる範囲は個人的な災難から国際的な災害までにわたる。重要な点は:平和、人類、神さえの存在を信じようと試みることができるものの、良くも悪くも映像の挑発的威力を簡単には避けることができない。映像は感情に結びついている。「この映像は自分のことみたいだ。自分の映像だったらどうしよう?」
アルバムの一曲目は「First World Third」。これはアメリカで黒人少年が白人警察官に射殺された最近の事件についての曲。ミズーリ州ファーガソンの憤ったアフリカ系アメリカ人はマイクで訴える:"Today the United States are the Third World." (今のアメリカは第三世界だ。)