2012年5月28日
WILD FRONTIER
独占インタービューby FUCHSIA
ドイツのバンド WILD FRONTIER の Mario Erdmannにインタビューしました。
FUCHSIA:
インタビューに時間を割いていただきありがとうございます。
Mario:
こちらこそ、日本のフレンドに話せる機会を作ってくれてありがとう。とっても嬉しいよ。
FUCHSIA:
この5作目の "2012" はレコーディングに2年間かけていますが、何か理由でもありますか?
Mario:
レコーディングに2年間かかったのには、スタジオ機材のトラブルとか Jens の父親が具合悪くて長時間スタジオでの仕事がままならなかったというような事情があったからなんだ。どんなに時間がかかろうがぜんぜん平気だったよ。
FUCHSIA:
アルバム "2012" でもキャッチーなフックとカッコいいギタープレイを聴かせてくれていますが、曲作りで最一番大事にしていることはどんなことですか?
Mario:
フックやメロディは最も重要だね。それが次々につながるんだ。各楽器の演奏も重要で、歯切れ良く心地いいサウンドじゃないといけない。納得いく音を出すのには時間がかかるよ。現代的でなおかつ伝統的なものじゃないとダメだからね。
FUCHSIA:
アルバムのレコーディングはどこで行ったのですか?収録時の何かエピソードはありましたか?
Mario:
ドイツ中央部にある Prime Studios でレコーディングしたんだ。マスタリング用のミキシング以外のスタジオ作業はすべて Jens がやり、最終ミキシングは大きなメインスタジオを使用して行った。
FUCHSIA:
"It's All Over Now" のミュージックビデオはよく出来ていて、とても陽気なメンバーたちのようですが、それぞれの性格などを教えてもらえますか?
Mario:
嬉しいね。ビデオはバンドの友人 Andreas Panow と共同で製作したんだ。彼はやる気満々で2番目と3番目の曲を撮影したがっていたんだけど、6月にされる2番目の曲だけを製作することにした。Sababurg (ザバブルク) といういばら姫の城で撮影したんだけど、素晴らしいロケ地で、みんなこの間ずっとご機嫌だったね。初のことだったので、すごく楽しかったよ。
バンドのメンバーを紹介しよう。
Jens: ボーカルとギターを担当していてバンドのフロントマンだ。非常に堅実で野心家だ。優れたギタリストで、彼とは40年来の付き合いで彼には大いに感謝している。
Thomas: 温厚な男で、ちょっとビールを付き合うには最高だよ。キーボーダーとしてもギタリストとしても文句なし。
Sascha: Thomas と同様温厚な性格だけど、僕や Thomas なんかよりもっとビールを飲むんだ。彼はマシーン並みだよ。それに意欲的で頼れる男だ。いいギタリストというだけじゃなく、才能のあるドラマーで、アルバムの中でも数曲叩いている。
Nico: Sascha の弟で、なかなか機敏な男だ。才能があり的確なドラマーだが、今回のビデオでは Sascha がドラムを担当していて、Nico は残念ながら登場していない。後で加わったからね。
FUCHSIA:
アルバム "2012" の中でお気に入りの曲を、メンバーそれぞれ教えてください。
Mario:
僕自身は '80s のトラッドなロックファンなので "Stay Tough" だな。Thomas や Jens はたぶん "Favorite" だっていうだろうな。Sascha と Nico は "Till It's Over" かもしれない。
FUCHSIA:
ドラマーとしてNico Fahrenbachが加わった経緯を教えてください。
Mario:
バンドの練習をやってたときに、Sascha から弟もドラムやってて一緒にやりたがってるという話があった。それで Sascha をギター担当に移して Nico を受け入れることにしたんだ。彼の出すサウンドはすごかったし、ラインナップを替えることにしたんだ。ほとんどの曲はデュアルギター用に作られていて、5人でステージに立つのにピッタリだった。
FUCHSIA:
バンド名はGary Moore のアルバムから取ったものだということは知っていますが、彼のファンなんですか、それとも彼と一緒にプレイしたことがあるのですか?
Mario:
残念ながら一緒にプレイしたことはないけど、何度か彼のステージを見に行ったことがある。最初に見たのは1987年の "Wild Frontier" ツアーだった。そしてそれがバンド名になった。僕と Jens のスタートは1985年、Gary Moore が "Out In The Fields" をリリースした年だ。僕ら2人はその曲にすごく感動して、楽器を買ってバンドを作ることにしたんだ。それから27年が経った。日本のウェブマガからこうしてインタビューされるなんて夢にも思っていなかったよ。日本のみんなに感謝してるし、いつか日本でライブすることは僕の最大の願いだ。
FUCHSIA:
最後に、新しく WILD FRONTIER のファンになった人や日本のファンに一言お願いします。
Mario:
もちろんさ。今後のみんなの健闘を祈っている。日本のみんなには、昨年の地震や津波に対する復興ぶりには目を見張るものがあり驚いたよ。だから、いい音楽でみんなを癒せられたら光栄だな。みんなどうもありがとう。いつかツアーで会おう。