2012年1月
独占インタービューby FUCHSIA
FUCHSIA:
きょうはインタビューに応じていただきありがとうございます。まずは、ニューアルバムのリリース、おめでとうございます。
Gerard:
こちらこそ、ありがとう。日本の友だちやファンに接する機会を作ってもらえて光栄だよ。ニューアルバムの応援もしてくれてとても感謝してる。
FUCHSIA:
この3作目の "DREAMS" は、コンセプトアルバムと考えていいんでしょうか?
Gerard:
そうだね。曲それぞれ、ある人たちの夢をベースにした話になっているんだ。ぼくらのマスコットで、その人たちの夢の中に入り込むことができるMorphoenixというのがあるんだけど、すべての曲がそれにつながっていて、夢の中では彼が目撃者でもあり役者でもある。このアルバムではファンタジーやSFの世界が広がっているんだけど、以前のものより鋭く仕上げてあって、歌詞にかなり深みを持たせ、心理的で死後の世界につながる霊的なものまで入れている。
FUCHSIA:
全曲、前作より広がりや奥行きのあるエピックなアレンジになっているような気がしますが、今回のアルバムの最大のポイントや気にかけた点はどんなところですか?
Gerard:
そうだな、実は1曲目は "Release The Unreal" みたいに短い曲だったんだけど、別の曲を作ってるときに浮かんだアイデアがそっちにつながってしまい、その流れでエピックな方向に行ってしまった。最初別々のイントロとして、たとえば "The Meeting" や "Goodbye" のアコースティックやピアノ導入部分を入れるために歌を削除したくなったんだけど、もし8分の曲だったならと成るべくして成ったと思うことにした。このアルバムを誇りに思ってる。"Nightmare King" を作っているときだったんだけど、1曲の中でどのくらいリフやムードを作れるか、自分でもホントにびっくりした。アルバムっていうのは、何度となく聴いてみると細かい要素だとかメロディーが浮き出てくるので、注意深く聴いてもらいたいね。それに、あまり小難しい音楽にしたくないので、キャッチーでパンチの利いたものやメロディックなところは残しておくんだ。
FUCHSIA:
このアルバムでは4人の素晴らしいミュージシャンがフィーチャーされていてすごいですね。Ricardo Confessoriがドラムに、Mark McGee や Chris Caffery、そしてRob Love という3人のギタリストが参加していますが、彼らがアルバムに加わった経緯を教えてください。
Gerard:
Ricardoとは2009年夏に連絡を取っていて、別のプロジェクトでプレイしてもらいたいと申し出ていたんだけど、Eternal Flightのラインナップが崩れたので、ニューアルバムでプレイしてみないかと誘ってみた。彼は、新旧のデモを聴いた後で応じてくれた。彼のスタイルが僕らとマッチしたこともあるけど、あるテイストみたいなものが加わってた感じで、非常に嬉しかったよ。僕がファイルを送り、彼が2009年の12月に、ShamanやAngraがレコーディングしたブラジルのスタジオFusaoでレコーディングした。僕は、Whitesnake風なハードロックのLove Magnussonとデモを作り、時間不足できちんとしたレコーディングにはならなかったが、それでもまだその雰囲気は残っていて、いつかそれがガツンとくるような曲になることを願ってるよ。そこで彼に僕らのアルバムで何曲か演奏してみないかと聞いたら、見事にやってくれたよ。Markの演奏と僕が影響受けたCarl Albertや彼がVicious Rumorsと一緒にプレイしているアルバムには感心しているんだ。それにChris Cafferyを迎えられたことや、Criss OlivaやCarl Albert、Midnight、Dioのようなアーティストに敬意を表する曲でもある "Goodbye" で、彼とソロを共有できたことは最高だった。彼らとはネットでコンタクトを取り、彼らがアメリカのスタジオでレコーディングしてくれた。このアルバムに彼らが参加してくれてとても楽しめたし、まるで願いが叶ったように素晴らしいものに出来上がった。Markは、"The Meeting" での自分が一番気に入ってると言ってくれた。
FUCHSIA:
レコーディングはどこで行ったのですか?今回のレコーディングでは、何か面白いエピソードや忘れられないような出来事はありましたか?
Gerard:
ゲスト分以外はMorphoenixと名付けた僕のスタジオで行った。それぞれのパートの編集やミキシングもそこでやった。ゲストパートのレコーディングには立ち会っていなかったので、果たしてうまく合うかどうか不安だったんだけど全て順調にいったし、レコーディングでもミキシングでも何も問題なし。それぞれのパートをミックスさせるのは面白いチャレンジだったね。最終的な結果つまりアルバムを聴けば、僕の努力の結晶が分かってもらえると思う。
FUCHSIA:
他のヨーロッパ諸国と比べると、フランスのプログレメタルシーンというのは幾分狭い感じがするのですが、フランスでのメタルバンドの実情を教えてもらえますか?
Gerard:
いくつか理由はあるんだけど、フランスのバンドの多くは国外のヨーロッパでは、アルバムを販売しないんだ。こういうのに携わるマネジャーも少ないので、いい契約とかアルバムの世界発売はかなり困難かな。才能のあるいいバンドが結構いるけど、ドイツやスウェーデンのような専門的な整ったいい環境じゃないし。メジャーなレーベルやメディアなどもフランスのバンドは相手にしてくれないし、全然当てにもならないし残念だよ。
FUCHSIA:
当然どんな歌でも歌いますよね。自宅とか運転中にはいつもどんな音楽を聴いているのか気になるんですが。いつもグロールしてるなんて言わないでくださいよ。(笑)
Gerard:
アハハ、請求書とか来たときにはそうなるね。ハードロックやメタルが多いけど、Tori AmosとかSting、Hiromi(そう、素晴らしい日本のピアニストだ!)、The Beatles、Bjorkなども聴くし、たまにジャズとかプログレ、クラシック、昔のポップスのたぐいも聴くよ。ともあれ僕はロッカーだからね、Led ZeppelinのトリビュートバンドVonzeppで歌っているので、Zeppelin好きだってわかるよね。
FUCHSIA:
2012年、バンドとしてはどんな計画がありますか?
Gerard:
ライブやったりビデオを作ったり、インタビューもいっぱいこなして、新曲を書くことかな。
FUCHSIA:
最後に、新しくファンになった人や日本のファンに一言お願いします。
Gerard:
もちろん。いつも応援してくれてありがとう。それから、新たにファンになってくれたみんな大歓迎だよ。昨年の日本の震災や相次ぐ悪影響に対しては、僕らも大変遺憾に思っている。被災者の心痛を察するとともにみんなの勇気と冷静さに感服している。近いうちに日本でツアーをし、素晴らしいコンサートができたらいいなと思っている。MySpaceに日本のストリートチームもあり、友人Yuyaがやってくれている。
http://www.myspace.com/ef_streetteamjapan
気軽に仲間に加えてやってくれないか。どうも、ありがとう!